「残心(ざんしん)」は、福岡県みやこ町の老舗蔵元「林龍平酒造場」が手がける、心に深く残る日本酒です。
その名は、武道の精神を表す言葉に由来しています。
「残心」とは、技を終えた後も気を緩めず、精神を整えたまま静かに構えるという境地を意味します。
酒を味わったあとの、心に染み入る余韻。その静けさと品格に、この名がふさわしいと感じて名付けられました。
ただ美味しいだけではなく、飲む人の心にそっと寄り添い、時間とともに深まる味わい。
それこそが「残心」の魅力です。
「残心」が生まれる林龍平酒造場は、1837年創業。英彦山の伏流水が流れる豊かな土地に、今日まで酒造りを守り続けています。
自然との共生を大切にし、使用する酒米は、山田錦や雄町など、無農薬・無化学肥料で丁寧に栽培されたもののみ。
水と米、そして杜氏の技が三位一体となり、静けさと旨みを兼ね備えた酒が生まれます。
製法にも妥協はありません。袋吊り、無濾過、そして生原酒といった、昔ながらの手間ひまかかる手法で仕込まれます。
こうした伝統技術によって引き出された味わいは、派手さではなく、芯のある静かな存在感をもっています。
華やかな香りの山田錦の「残心」は、香りと味の調和が絶妙。対して、雄町を使った「残心」は、よりふくよかで穏やかな旨味が特徴。どちらも、食事との相性がよく、料理の味を引き立てながら、じっくりと味わう楽しみを与えてくれます。
「残心」は、その高い品質と繊細な味わいにより、JR九州が誇る豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」のドリンクリストにも選ばれました。
日本の食文化と美を極めたこの列車において提供される酒は、全国から厳選されたほんの一握り。その中で「残心」が選ばれたことは、この酒が持つ確かな実力と、上質さを物語っています。
「ななつ星」のような特別な空間にふさわしい、日本酒の“静の美”。それが「残心」です。
「残心」には、ふたつの個性豊かな酒があります。
ひとつは「山田錦」を使用した純米吟醸。
口に含むとふわりと広がる華やかな香りと、透明感のある味わいが魅力。余韻まで凛とした印象が残り、和食はもちろん、洋食との相性も良好です。
もうひとつは「雄町」を使った純米タイプ。
穏やかでコクのある旨味がじんわりと広がり、食中酒として料理の味わいをより引き立てます。
特に肉料理や味の濃い和食に合わせると、米のふくよかさが際立ちます。
同じ「残心」でも、米の違いが個性を生み出し、それぞれにしかない表情を見せてくれます。
林田酒店は、北九州市小倉北区京町に根ざした町の酒屋として、
単に商品を並べるだけでなく、一つひとつの酒に込められた背景や造り手の想いもお伝えしたいと考えています。
「残心」は、そうした酒の魅力が詰まった一本。
蔵元である林龍平酒造場とも直接つながりを持ち、品質・味わい・流通に信頼のある商品として取り扱っています。
北九州に暮らす方々に、地元福岡の酒を自信を持ってご紹介できることを、私たちの喜びと誇りとしています。
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